こんにちは、代ゼミサテライン予備校北千住校です。世間では今年のノーベル医学・生理賞を京都大学の本庶佑特別教授が受賞されたという話題が盛り上がっていますね。画期的な癌の治療薬「オプシーボ」の開発につながった研究に対する評価です。ノーベル賞には、物理学賞、化学賞、医学・生理学賞、文学賞、平和賞、経済学賞があります。このうち、経済学賞はまだ受賞者がいません。ノーベル賞が毎年盛り上がるのは、特に自然科学の領域で最高の栄誉とされていることや、あるいは受賞資格として「本人が生存していること」が入っているためかもしれません。亡くなった方を表彰しても、たとえそれがどれだけ優れた業績であったとしても大きなニュースにはなりにくいかもしれませね。
さて、日本史を勉強する中で押さえておくべき日本人の受賞者としては、湯川秀樹です。1949年に日本人で初めてノーベル物理学賞を受賞しました。戦後間もない時期での受賞で、このニュースは多くの人々を励ましたようです。
1949年 湯川秀樹 ノーベル物理学賞受賞
その他、教科書や資料集に出てくる人物でノーベル賞を受賞している代表例としては、
1965年 朝永(ともなが)振一郎 物理学賞
1968年 川端康成 文学賞
1974年 佐藤栄作 平和賞
1994年 大江健三郎 文学賞
といった人物が挙げられます。
ちなみに川端康成の作品には代表作である『雪国』(冒頭の「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」は有名)や『伊豆の踊り子』のように淡い恋心を語る物語がある一方、眠らされている少女に添い寝をする『眠れる美女』といった変な話まであります。『山の音』は息子の妻に恋頃を抱く老人の話ですが、これがどういうわけか戦後の文学として高い評価を受けているようです。生き別れになった双子の姉妹を描く『古都』はいい作品だと思います。