大航海時代とコロンブス

こんにちは、代ゼミサテライン予備校北千住校です。

今日10月12日はインドを目指して旅立ったコロンブスが新大陸を発見した日となります。ただし、コロンブス本人は最後まで自分が到達したのが新大陸ではなくアジアと信じていたようです。毎年アメリカの多くの州で「コロンバス・デー」として祝われ、ラテンアメリカ・ヨーロッパを中心とした世界の多くの国でも祝祭日として扱われています。

現在コロンブスの発見に関しては肯定的な見方ばかりではなく、特に北アメリカ原住民であるインディアンの子孫からはコロンブスを英雄視することに対して大きな反発があります。実際コロンブスの目的は黄金等の財宝を持ち帰ることにあり、当初友好的であったインディアン達に対し、問答無用で徹底的な虐殺弾圧を行いました。新大陸到達後、行く先々の島々で、コロンブスの軍隊は奴隷狩りと無差別殺戮を繰り返していきます。窃盗、殺人、強姦、放火、拷問を駆使して、インディアンたちに黄金の在処を白状させようとしました。

また、これに加えて様々な疫病が持ち込まれたことで、インディアンの数は激減していきます。メキシコより北の北米大陸に白人が入植した当初は原住民のインディアンは約1000万人と推定されていますが、コロンバスの到達後たちまち半減したと言われており、白人との葛藤を繰り返し19世紀には25万人までその数を減らしました。コロンブスが先駆けとなった新大陸の原住民蹂躙はスペインのピサロなどに引き継がれ、その後も長期間に渡り、南北アメリカ大陸で原住民は弾圧を受け続けます。

なお、インディアンを「ネイティブアメリカン」と言い換える運動が公民権運動の流れで行われていましたが、これはイヌイット等の先住民も含む概念であり、インディアンサイドからは自分たちの民族名は「インディアン」であるとの反発が起こったため現在では「インディアン」の呼称を使用することが望ましいと思われます。

このようにコロンブスは世界で最も有名な冒険家の一人であるものの、日本で一般的に知られる「卵を割って冒険に出かけた人」とのややマンガチックな描写イメージとは違い、倫理的に問題の多い人物であると言えます。しかし、バルトロメウ・ディアスやヴァスコ・ダ・ガマと並び、輝かしいヨーロッパ大航海時代の幕開けのキーパーソンの一人として、これからも歴史に名を残していくことは間違いないでしょう。

世界史的ワードチェック

・大航海時代:
15~17世紀、ヨーロッパ人によるアジア・アメリカ大陸への新航路開拓と進出が行われた時代。主にポルトガルとスペインがその先鞭をつけた。

・バルトロメウ・ディアス:
ポルトガルの船乗り、1488年アフリカ南端喜望峰を発見。

・ヴァスコ・ダ・ガマ:
1498年アフリカ喜望峰を回るインド航路でヨーロッパ人として初めてインドのカリカットに到達。香辛料を持ち帰ることに成功。

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