バビロン捕囚と9.11

こんにちは、代ゼミサテライン予備校北千住校です。

紀元前539年の今日10月17日、アケメネス朝ペルシャにより、新バビロニア王国が征服され、キュロス2世(キュロス大王)がバビロンに入城しました。この勝利により当時の世界的な4つの大帝国メディア・リュディア・新バビロニア・エジプトのうち、エジプトを除く3カ国がペルシャの領土となり、更にその周辺地域を加えたメソポタミアを統一し、空前の大帝国が建設されました。また、紀元前525年にキュロスの息子カンビュセス2世はエジプト(エジプト第26王朝)をも併合して古代オリエント世界を統一することに成功しました。

また、このバビロン入城により、新バビロニア王ネブカドネザル2世よるユダ王国征服後「バビロン捕囚」によってバビロンに強制移住させられていたユダヤ人20万人が開放され、故国に戻ってエルサレムで神殿を建て直すことを許されました。

「バビロン捕囚」は、授業でそれほど大きく扱われませんが、世界史的にとてつもなく大きな事件であります。その憂き目にあい、50年程度の虜囚生活の歳月の中で、生活慣習がバビロニア風に染まってユダヤのアイデンティティが失われかけたという苦い記憶がユダヤ人の民族意識を高め、独自の文化・慣習を厳しく守るようになりました。これによりユダヤ教が成立し、ユダヤの伝統・伝承、慣習、戒律等を成文化した「旧約聖書」を誕生させる切っ掛けとなったのです。

もしネブカドネザル2世が「バビロン捕囚」を起こさなければ、キリスト教もイスラム教も誕生せず、9.11が起こることもなく、現在の血で血を洗うような宗教対立のない世界が実現していたかもしれませんね。

世界史用語チェック

・イスラエル王国(前11世紀~前722年):
前922年のソロモン王の死後、南北に分裂。北部がイスラエル、南部がユダ王国を名乗る。前722年アッシリアに滅ぼされる。

・ユダ王国(前922年~前587年):
イスラエル王国南部がエルサレムを首都として成立。前587年新バビロニアに滅ぼされ、住民はバビロンに強制移住させられた。

・バビロン捕囚:
新バビロニアのネブカドネザル2世によりユダ王国が滅ぼされ、住民がバビロンに連行された事件。新バビロニアがアケメネス朝ペルシャに滅ぼされると、ユダヤ人たちは解放され帰国しエルサレムに神殿を立てて
、ユダヤ教を成立させた。

・ユダヤ教:
ユダヤ人の民族宗教。ヤハウェを唯一神とし、選民思想、メシア信仰を特色とする。バビロン捕囚からの解法を契機として成立していった。

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