細菌学・微生物学の祖、パスツールと北里柴三郎についておさらい。まさにミクロの決死圏!?

こんにちは、代ゼミサテライン予備校北千住校です。

1887年の本日11月14日にフランスのパリで人類にとって非常に大きな貢献をする研究施設が開設されました。これが「パスツール研究所」であります。それではこの研究所を開いたパスツールとはどんな人物だったのでしょうか。

ルイ・パスツールは皮なめし職人の息子としてパリで生まれ。1843年に高等師範学校に入学し、科学を専攻して1846年に博士号を取りました。そして結晶学関する論文でストラスブール大の化学の教授の地位を得たのです。その後1854年リールにできた新しい理科大の学部長に指名されますが、この時期にアルコール製造業者から「ワインの腐敗原因を調べてほしい」との依頼を受け、これが微生物研究のきっかけとなり、実質的なキャリアが始まるのです。

パスツールはこの研究の元1861年に「自然発生説の検討」を著し、「生物が親無しで無生物(物質)から一挙に生まれることがある」という2000年間通説だった「生命の自然発生説」を否定します。そして、微生物が自然発生せず、常に外気から侵入したものであることを、外気が入らないように工夫した瓶内の肉汁が腐敗しないことで証明しました。この実験から開発された「低温殺菌法」は現在も牛乳など広く一般で使われています。

また、パスツール最大の人類に対する功績は医学分野においてであり、これにはパスツール研究所の存在が大きく寄与いました。そもそも微生物が病原体である可能性を示唆したのは彼でした。また、弱毒化した微生物を接種することで免疫を得ることができるという発見は、ワクチンの予防接種という、感染症に対する強力な武器を供給するものとなりました。その後、パスツールは狂犬病のワクチンも開発しました。実は狂犬病の病原体はウイルスであり、彼はその姿をとらえることが出来ないまま、犬の体で培養を行い、ワクチンの開発に成功したのです。

なお、黎明期の微生物学はパスツールとドイツのコッホの2人が双璧をなす学問の父というべき存在でありますが、シャーレや寒天培地等多くの技術を開発したコッホのほうが後の研究に関しては貢献が多いと評価されているようです。パスツールの弟子で大きな業績を残した人物は少ないですが、コッホには血清療法を発見、破傷風菌を純粋培養した北里柴三郎を初め、多くの弟子がいました。しかしその中でも最大の業績を上げた北里にはノーベル賞は与えられず、何故か北里の研究をフォローしたヨーロッパ人に贈られたことは覚えておくべきでしょう。

世界史 Word Check!

・細菌学:
菌類に属する微生物を研究対象とする学問。

・北里柴三郎:
細菌学者。1886年からドイツに留学してコッホに師事。その当時破傷風菌の純粋培養と毒素の研究。また、ジフテリアと破傷風の血清療法を創始した。

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