みなさんこんにちは。代ゼミサテライン予備校北千住校です。
12月25日クリスマスです。とは言え、受験生たるもの”くりぼっち”で全く問題ありません。というかむしろそれがデフォルトであり、世界のデファクトスタンダートです。来年楽しみましょう。
1991年の今日、ソ連のゴルバチョフ大統領がソビエト連邦の終わりを告げて辞任を表明しました。1989年12月のマルタ会談で冷戦の終わりが宣言されてから2年後、ソ連も終焉を迎えたのです。2000年前後に生まれている皆さんにとっては、ソ連とは教科書の中に出てくる国だと思いますが、30年ほど前まではアメリカと並ぶ巨大国家が存在していたのです。
1991年は日本で言えば平成3年になります。以前このブログでも紹介したようにバブル崩壊が1991年2月なので、この年は株価の下落基調がずっと続いていて、ピーク時(3万8957 円)から約12,000円ほど日経平均株価が下がりました。それでもまだ深刻な平成不況に至る前だったと思われます。
(試験には出ないのですみませんが)文化史としては、東京都庁の新庁舎とジュリアナ東京がオープンして、東京23区の電話番号が10桁になり、SMAPがCDデビューをしました。バブル崩壊とは言え、世の中がまだ多少とも浮かれたとは、ヒット曲を見ても分かるかと思います。
第1位 ラブ・ストーリーは突然に(小田和正 254.2万枚)
第2位 SAY YES (CHAGE&ASKA 250.4万枚)
第3位 愛は勝つ(KAN 186.3万枚)
第4位 どんなときも。(槇原敬之 116.4万枚)
第5位 はじまりはいつも雨(ASKA 107.1万枚)
第6位 あなたに会えてよかった(小泉今日子 100.7万枚)
いかがでしょうか。聞いたことがない曲ばかりだと思いますが、要はラブソングであるというのが特徴です。第3位の「愛は勝つは」は男女間というよりはもう少し普遍的な愛をテーマにしていますが、それでもJ-POPのメインストリームがラブソングであったことは明白です。後に小室哲哉がもう少し刹那的で時には別れの歌を作っていくのとは対照的な感じがあります。
第1位 Teacher Teacher (AKB48)
第2位 センチメンタルトレイン(AKB48)
第3位 シンクロニシティ(乃木坂46)
第4位 ジコチューで行こう!(乃木坂46)
第5位 NO WAY MAN (AKB48)
第6位 ジャーバージャ (AKB48)
これからどうしていけば良いのか、どんな価値観に寄って立つことができるのか、そうした模索が2018年の現在続いているのだと思います。1991年を生きていた若者の方が、人生設計が分かりやすかったのかもしれません。運命の人と出会って恋に落ちて結婚して、というストーリが今よりも共有されていたのではないかと思います。 逆に言えば画一的だったとも言えます。
親世代よりも豊かな生活を送る可能性が高い状態にある国を発展途上国(Developing country)、親世代よりも生活水準が横這いかもしくは下がる可能性が高い状態にある国を先進国(Developed country)と捉えると、現在の日本は明らかに先進国になったと言えます。
これから先は、おそらく日本という枠組みだけでは解決できない課題がもっと多くなります。現在ヨーロッパではドイツが経済的なリーダー国家になっていますが、戦後ともに工業国として発展した日本とドイツが違ったのは、一つはドイツが移民を多く受け入れてきたことがあります。もちろん、冷戦後の東西ドイツ統一で西ドイツ側は教育水準が高かった旧東ドイツの人材を相対的に低賃金で雇用でき、そして国内市場が一気に広がったことも要因としてはあると思います。しかし、移民を受入れたことが文化摩擦という側面を抱えながら人材確保につながっていったことも事実のように思います。これは移民受入れを主張する文章ではありませんが、今の経済構造を維持しようとした場合、日本人だけでなんとかすることが通用しない現実が待っているという意味です。
皆さんが社会に出てから、新しい考え方が登場し、物事のとらえ方や枠組みも変わっていきます。そういうときに大学で学ぶことは役に立つと思います。高校までは教科書という一定の体系があって、それを効率的に吸収する力が求められましたが、大学ではその体系自体が一つの見方に過ぎないことを学びます。そしていろいろな視点から社会を見ることができる、ということを知ることができます。このことが生きていく中で、重要な選択を行うときの判断を支えてくれるようになるのです。