みなさんこんにちは。代ゼミサテライン予備校F.E.アカデミー北千住校です。
正月も終わりに近づき入試のことが一層頭から離れない状況かもしれません。あと1カ月ほどで私大入試も始まりますので、いよいよラストスパートといったところです。
自分が受験する大学の願書の出し方や必要な書類、受験日の把握などはできておりますでしょうか。センター試験の結果次第で調整もあるかと思いますが、落ち着いて進めておきましょう。
大学受験のために受験勉強をしていると、どうしても苦しい思いを感じることもありますし、勉強それ自体楽しいという感覚は持ちにくい部分があると思います。
しかし、もしかしたら本来は教育を受けられるというのは、内容が何であれそれ自体として価値があることかもしれません。
『あしながおじさん(Daddy-Long-Legs)』はアメリカ人作家ジーン・ウェブスターによって今から100年ほど前に書かれた作品です。日本版のアニメだとハイスクールへ進学することになっていますが、元の作品では主人公ジュディはあしながおじさんの支援で女子大へ進学します。孤児院での教育は通常14歳までですが、ジュディは成績が極めて良かったので例外的に村の高校へ入ることが許可され、高校時代に書いた作文があしながおじさんの目にとまり、作家になれる可能性があるからという理由で、大学進学の資金援助を受けることになりました。それは突然やってきた知らせでした。
上記URLで紹介した第1話は進学できることになって大喜びするジュディを描いています。大学に入った後もジュディは一生懸命勉強します。ラテン語、フランス語、数学、化学、生物、歴史、地理、文学、哲学などさまざまな授業を受けて、それをあしながおじさんに宛てた手紙で報告してきます。
『あしながおじさん』(日本版アニメは”私のあしながおじさん”)を出来すぎたシンデレラストーリーであるとか、これが男女逆だったら今のような形で世の中に受入れられたのかなど批判的な読み方をすることもできるかもしれませんが、教育とは何かを考える上ではとても大切なことを伝えている作品だと思います。ジュディの手紙には、科目が何であれ、教育を受けられることの尊さや大学で勉強できることの喜びが随所に書かれています。
大学受験は将来の選択肢を増やすための学歴を獲得する手段の一環になりがちですが、それはそれで教育制度として必要なことかもしれませんが、高等教育を受けられることそれ自体が本当に恵まれていることであって、どんな時でも幸せを感じるというジュディの心境は、読んでいてとても感慨深いものがあります。
選択肢が多いとかえって迷ってしまうこともあると思いますが、結局は自分がどれだけ積極的に勉強するかが大切になります。受験校を決める際には、その大学に何か少しでも気に入るところがあれば、それで決めてしまって良いのではないかと思います。