こんにちは、代ゼミサテライン予備校北千住校です。
2019年受験シーズンに突入後、長かった1月も本日で終わり。既に志望先によっては最終合格を手にされた方もいらっしゃると思いますが、まだまだ多くの受験生はいよいよ最終ステージの2月へと入っていくところです。
そんななか、なかなか余裕もないと思いますが、ちょっとだけ緊張を解いて現在の町の姿を眺めてみると、いたるところで節分の準備用の商品が店頭に並んでいます。煎り豆はお安く買えますし、風邪の予防によく効くという言い伝えがあり、実際に受験中食事が簡単になり、不足しがちなたんぱく質を身体に補給できますので、少し買い込んでかじりながらの勉強も乙なものです。
ちなみに節分とは一年の始まりである立春(旧暦のお正月)を迎える前日に、新しい年を迎えるために行われているもので、季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると考えられており、それを追い払うための悪霊ばらいの行事となります。一般的には「鬼は外、福は内」と声を出しながら福豆(煎り大豆)を撒いて、年齢の数だけ(もしくは1つ多く)豆を食べる厄除けを行う儀式がポピュラーな形となりますね。
元々は中国から伝わり、日本では追儺(ついな)と呼ばれ、706年文武天皇の時代、宮中で鬼を掛け声をかけつつ追い払う儀式が初めて行われたという記録があります。これがだんだんと民間に広まり現在の姿になっていったようです。
なお「恵方巻」については、江戸時代から明治時代にかけて大阪の花街で遊女が縁起担ぎのため食べていた、というのがコンビニで見る説明ですが、実際にその起源をみると、大正以降にできた習慣を地元の鮨屋や海苔屋が売上げ促進のために仕掛けてあまり成功しなかったものを、1989年セブンイレブンが仕掛けなおしてそれ以降大成功を収めています。
日本企業・広告マンのうまいところで、平賀源内の「土用丑の日にはウナギを食べる」から始まり、「クリスマスにはチキンを食べる」、「バレンタインにはチョコを送る」、「母の日にはカーネーションを送る」、「ポッキーデーにはポッキーを食べる」等世界に存在しない風習をあたかも常識のように宣伝されると信じてしまう日本人の国民性をうまく利用し、「節分には恵方巻を食べる」という最新のイベントが誕生したのです。とは言っても、これらイベントが日本文化のカオスなオリジナル性を高めているのも確かであり、素直に楽しんでしまうのが一番かと。
受験生の皆様も縁起ものですから気晴らしにちょっとだけ季節のイベントに乗ってみるのもありじゃないでしょうか。是非食べ過ぎない程度に煎り豆、恵方巻で邪鬼を追い出し、しっかりと風邪対策をしながら幸運を呼び寄せてラストスパートをかけていってください!