どうもこんにちは、チューターのこやぎです。
今日は先日結果が発表された、来年度より施行予定である「大学共通テスト」のプレテストを解いてみた、みたいな記事です。
……というのも、
平均点30点以下の数1A、問題見てみましたがそこまで重い問題だとは思えませんでしたね。むしろ受験生の真の数学力が見抜けてしまったのでは、とすら思います(チューター・こやぎ)
大学共通テスト 記述式に課題 数学平均点は30点以下 https://t.co/nZtn0exziN
— 代ゼミサテラインFEアカデミー 北千住校 (@yozemifeacademy) 2019年4月5日
今回ここで槍玉に挙げられるべきはこういった所謂「文章問題」に対応できない受験生の国語力ならびに適応力であり、ここまで非難されるべきものではない気もしますが。「何点以上取れれば合格」の検定問題ではないのですから、平均点が低い=悪問だという安易な論は些か早急では(チューター・こやぎ)
— 代ゼミサテラインFEアカデミー 北千住校 (@yozemifeacademy) 2019年4月5日
こんなこと言っちゃったんだから解かない選択肢なんてないでしょう、てなことで。
以下、ざっくりと解答解説してみたのでご覧ください。ただ、自分がそもそもセンター試験を受験した時に第5問の内容は選択しなかったので、そこは除いてあります(というか解き方がよく分からなかった)。
……あ、一点だけ最初に注意です。こういうことを自分で言うのもアレなんですが、私は割と受験数学が得意な方でした(センター数学は両方とも9割超え、とある中堅の国立二次試験も8割5分くらい点取れてた程度)。なので、なんか上から目線な物言いがあるかもしれないんですが適当にすっとばして下さい。
じゃ、以下解答解説です。問題はこちらのリンクから見れますので合わせてご覧くださいな。
まあ、問題自体は割と易問の部類に入ると思います。ただ、従来のセンターとはだいぶ形式が違う問題が初っ端から飛んでくるので困惑するかもしれませんね。
ここは落ち着いて解けば簡単に解けると思います……が、私は〔3〕で一度躓きました。だってこの問題、問題文のどこにも「26cm以上の踏面を確保しろ」なんて書いてないんだもの……。こういう問題の意図を汲み取れ的なやつは嫌いです。
たぶんこの試験が極悪難易度呼ばわりされるのはこの大問が故だったんじゃないかなと勝手に思ってます。たぶん本プレテストの中で一番キツかった大問だったんじゃないかなぁ。
特に〔1〕のほう、完答を目指すならだいぶ重かったんじゃないかなと思いますね。あと、いわゆる「問1」的なラクラク問題が無かったのも大きかったのかも。この問題は細かい点を気にせずにサクサク進めていくのが肝要かなと思います。
あと、〔2〕のほうも普段Excelとかの表計算ソフトに触れてない方はだいぶ面喰ったかもしれません。実用的な作問を重視しますよ、っていう今後の方針が若干見てとれました。
※ごめんなさい、〔1〕(1)(ⅱ)の解説が一部ミスってます&言葉足らずです。スミマセン……。
この大問は数学力っていうより、どっちかというと国語力が問われた問題だったかもですね……。内容自体は従来のセンター試験よりも簡単ではあったものの、何を問われているのか・何を参考にすればいいのかを適切に読み取れないとかなり厳しくなりそうな予感がします。
あと、条件付き確率をかなり前面に押し出してきてますね。これが今後の傾向となるのか否かはよく分かりませんが……。
ここもなんとなく従来のセンター試験よりは簡単な部類だったかもしれませんね。ただし問題量が多いので、計算力が無いと泣きを見そう。
(4)とかは特に、解答する近道というかテンプレートを知らないと時間がかかりまくってお陀仏になる気がします。今回のプレテストは全体的にそういう問題が多かったですね。
はい、ということでざっくりと解答解説でした。たぶん分かりにくいところもあると思うんですが、その辺は他の方が作ってる解答解説も参考にしながら頑張って理解してみてください。
……さて、この問題を見て思ったことを以下つらつらと述べます。
まずひとつめ、正直マスコミが騒いでた「悪問・奇問」みたいな印象は解いてて一切感じませんでした。なんとなく私大試験や国立二次試験の数学で求められている力とは違うものを聞いている気はしましたが、別にそれ自体が悪いわけではなく、つまりは受験生の適応力の無さがいけないわけで。
さっき上で紹介したツイートでも言いましたが、大学受験って別に「8割以上の点数で合格」とか、そういう線引きがあるわけじゃありません。仮に5割しか点を取れなくても、平均点が2割や3割だったら普通に合格するんですよ。
なので、僕は別にこういう問題でいいんじゃない?と思います。単に適応できた人は受かるし、適応できなかった人は落ちる、ただそれだけの話なので……。
そしてそれを踏まえた上でもう一点感じたことは、大学共通テストがセンター試験にましてテクニック重視の問題になったな、ということ。言い方を変えると、「共通テストのための勉強をしとかないと確実にポシャるテスト」とでも言えますかね。
例えば、その傾向は第2問〔1〕(2)がそれを顕著に示してると思います。この問題ってその前の(1)で得た知見を応用して解かせたいのがミエミエですけども、その応用って通常の記述試験でやっちゃったらダメなやつで、ホントはちゃんと証明しなきゃいけないやつなんですよね。
ただ、その証明をきちんと考えてやってると、確実に解く時間が足りなくなる。つまり、「見切り発車」がどれだけ出来るかをこの問題、ひいてはこのテストは聞いて来てるんだな、と解いてて思いました。
そういう傾向が良いか悪いかについてはここではあえて論じませんが、来年以降はこういう傾向を掴んでおかないと確実にしくじると思います。正直、東大受験レベルの人でも6割切る可能性もあるようなテストだなって思いました。
はい、以上大学共通テストプレの解答解説と総評でした。
いやー、久々に大学受験数学解きました。頭沸騰しそう……ですが、まあ時間測って解いたらとりあえず9割5分くらいの点数は取れたので、なんとなく安心っちゃ安心です。
次は数2Bやってみたいなー、なんて思うわけですがさてそんな時間を再び取ることは出来るのでしょうか。乞うご期待、ということで本日はこれにて。