代々木ゼミナールは1957年に創立されたので、今年が61周年目となります。創立者は高宮行男という人で、出身は北海道滝川市、國學院大學神学部を卒業し、太平洋戦争に従軍しました。なぜ神学部に入学したかというと、生家が御嶽山神社という神社でその後を継ぐのが目的だったようです。
戦後、義父が経営していた予備校を吸収する形で代々木ゼミナールを作りました。最初の新入生は745名、当時大学受験生が40万人に対して、大学定員は14万人ほどだったので、浪人生が圧倒的に多かったのです。
当時の受験生の多くが利用していたのが、ラジオ講座でした。高宮理事長は、ラジオ講座の人気講師を熱心に口説いて代ゼミに来てもらいました。「講師の代ゼミ」はそのころから続く伝統です。代ゼミの講師になるのは容易ではなく、学生時代から塾講師などをして研鑽を積みその後に採用試験を受けるケースが多いです。毎年、自部も講師をやってみたいという話をしてくれる生徒がいますが、大学生になったらぜひ塾講師をしてみてください。おすすめは個別指導より集団指導です。多人数を相手にして講義をするのはとても大変ですが、色々な意味で良い経験になります。今はどこの学習塾も人手不足で常に募集をかけているので、意欲のある大学生は歓迎されます。塾講師専用の求人サイトもあり、そこに登録しておくとスカウトメールが届きます。(当校が利用しているのは、「塾講師JAPAN」です)
講師をしてみると色々と気づくことがあります。1つは、自分が一番勉強になる、ということです。生徒に教えるために予習して、実際に講義をしていくと、その分野に関する理解はどんどん深まります。実はこれは勉強の復習にも多いに役立ちます。頭の中で勉強したことを誰かに向かって説明してみてください。効果抜群です。歩きながらすると、さらに長時間できます。