首都大学東京が東京都立大学に戻る、というニュースが出ています。都立大学の方が知名度が高いのは事実だと思いますので、良かったのではないでしょうか。入試難易度にも少なからず影響があるような気がします。
名称の変更ということで言えば、日本の省庁も中央省庁再編(森内閣2001年)の時に変更されました。例えば、大蔵省→財務省、通称産業省→経済産業省。大蔵省という名称は、大宝律令(701年)の時から使われていたのでとても長い歴史がありました。通称産業省は、農商務省から始まった役所で、通商産業省の名称は戦後(1949年)から使われたものです。なお、戦前の日本で力があったのは内務省。国内行政の様々な分野を管轄していました。現在で言うと、総務省、警察庁、国土交通省、厚生労働省などにつながっており、初代内務卿は大久保利通です。
大久保利通は、岩倉使節団の副使として1871年に欧米を訪れていますが、1871年はドイツ帝国が成立した年で、皇帝はヴィルヘルム1世、宰相はビスマルクでした。岩倉使節団に随行した久米邦武が書いたのが『特命全権大使米欧回覧実記』であり、それによれば、ヨーロッパは豊かでああるが特に発展したのはここ40年ほどであるという見方がされています。岩倉使節団には女性も同行していて、有名なのは津田梅子(当時9歳)で後に津田塾大学を作ります。